空色キャンバス[イラスト集]
†藍色に染まる夜†その1



物憂げに星を見つめる横顔。
少し透ける素材で織り込まれたドレス。
ショールの隙間から覗く白い肌。

そして、薄紅の唇から零れる透き通った歌声。

煌々と降り注ぐ満月の光を浴びて歌う彼女は、天使か女神のように儚げにも神々しくも映った。
紡ぐ旋律は冬の空気より透明で、胸を締めつけるようなせつなさを散りばめながら、藍の空に響き渡っている。

──これが、俺の知っている王女だろうか。

夢見心地の中、ぼんやり思った。

──これが、あのジャジャ馬姫だろうか。

食い入るように、彼女を見つめた。


<第1楽章†藍色に染まる夜†より抜粋>
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