蜜色オフィス
「……こういう使い方、しちゃダメなんでしょ」
「大丈夫だよ。
警備員は、医務室には俺しかいないと思ってるから。
だから、どんな使い方しても大丈夫だ」
耳元で言われて、顔がカって熱を持つ。
それを見て笑った後、宮坂は優しく微笑んだ。
「冗談。今はゆっくり休んで」
「……うん」
「体調がよくなったら、今度の休みにはどこか行こうか」
「え……、うん」
急な誘いに少しびっくりしながらも、頷く。
宮坂は優しい顔で私を見ていた。
「どこがいいか、考えておいて」
「うん」
微笑んで返事にすると、同じように微笑んだ宮坂が「じゃあゆっくり休んで」って頭をぽんって撫でる。