隣の席のキミ

安心する心 Yuka




宿泊旅行以来、私は確実に藤田に避けられている。
多分、私の事が嫌いなんだと思う。
でも、私は藤田が好きだから、地道に頑張っている。
話しかけても、「うん」とか「ううん」みたいなことしか言わない藤田。
他の人とはちゃんと喋っているから、少し、いやかなり心は傷つく。
でも、私は前の私じゃないから…。
あんな弱虫な私じゃない。
分かったんだよ、くよくよしてても、何も始まらないって。
気がつくのが少し遅かったけど、私は私なりに結構頑張っているつもり。
きっと藤田は、こんな私をウザいとしか思ってないんだろうな…。
ま、そんなの関係ない。
今はそう思われていても、必ず好きになってもらうんだから…!!!
…なんて強気なこと言ってるけど、私に余裕なんてあるわけがない。
あぁーあぁー。
藤田に新しい彼女ができないうちに好きになってもらわないとなぁ。
やっぱり、マイナス思考な私。
前と変わらない部分もある。

キーンコーンカーンコーン
考え事をしていたら、授業はあっという間に終わってしまった。
後半、全然聞いてない上に、ノートもとってない…。
バカだなぁ…。
仕方ない、隣の奴に頼もう。
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