I trust U ~最愛のあなたへ~

事務所さえも電話の対応で忙しい。

「園子ちゃん!」

声のする方を振り向くと事務所入りした葉山さんだ。

「葉山さん!」

「園子ちゃん大丈夫?パパラッチとかに追いかけられてない?」

「私は大丈夫ですけど葉山さんこそ朝から…」

「僕の軽い行為でこんな事になって本当に申し訳ない。だけど軽い気持ちでキスしたんじゃないからね」

…えっ?
軽い気持ちじゃないっていったい?
まさかそんな気持ちじゃないよね?

「あああ いえ」

「とりあえず少しの間気をつけて、何かあったら電話して」

そう言い私に電話番号の書かれた紙を渡し消えて行った。

何でだろう?
キスされた事が全く嫌じゃない。
寧ろ思い返すだけで胸が張り裂けそうになる。
ただ葉山さんの声を聞ける事に幸せを感じたり
姿が見れるだけで胸が"きゅー"っとなる。

私もしかして葉山さんの事…

だけど隼人は?
初恋の相手は?

私いったい誰の事が好きなの?

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