I trust U ~最愛のあなたへ~
旅館に着くとポツポツと雨が降り出した。
「朝は晴天だったのに…」
私は少し心の奥で不安が募りだした。
まさか、そんな事なんてありえないよね?
「とりあえず中に入ろうか。鞄持つよ」
葉山さんはさり気なく私の手から鞄を取り歩いた。
私は後ろからマネージャーさんと小走りで後に付いた。
「凄い立派な旅館ですね」
「園子ちゃんと一緒に来れてより一層嬉しいよ」
「またまたぁ~(笑)」
私は笑いながら葉山さん達に突っ込んだ。
"お部屋の方は男性は百合の間で女性の方は椿の間になります"
「じゃ、さっそく部屋へ向かおう」
私達は荷物を旅館へ預け各部屋に向かった。