私の子猫くん

~side コウ~

「……この子は誰なの?」




「いや、あの、なんていうか……」





あの子とサヨナラした後、僕は杏と一緒に小さな部屋にやってきた。





そこには何人かの人間がいて、僕のことを不思議そうに見ていた。





「僕は杏の一番だよ?」





杏に僕のことを聞いている人間に、僕は何の気なしにそう言った。






「……杏、彼氏いたんだ。言ってくれればいいのに~。」





「いや、彼氏っていうか、その大切な人っていうか。」





「素直になりなって。いいなぁ、こんなかわいい子。」





……杏は何でか分からないけれど、とっても赤い顔をしていた。





……なんでだろう?


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