ワイルドで行こう
すっかり暗くなった夜空。彼のこの部屋の窓にも小さな星が灯る。それでも琴子の甘い毒は尽きるはずもなく、とめどもなく溢れてくるだけ……。
それをある程度悟った英児が戻ってくる。喘ぐ声が漏れないようきゅっと唇を閉じて堪えている琴子の顔をのぞき込む。
何も言わず、英児は胸の下にいる琴子の髪をかき上げながら、今度は優しくソフトに唇を重ねてくれた。だけど、琴子はそこでまたこの野性的な男からの官能的な責めを知る。英児の唇が熱く濡れている。その匂いは琴子の匂い……。
やんわりとしたキスの意味は、意地悪い報告。琴子の白蜜でこれだけ濡れたと蜜蜂のように彼が運んできてしまった。
ん、……。あ、はあ。彼と唇で愛し合うには、その蜜を互いに味わわないといけない。彼がそうするように、琴子もそっと柔らかに彼の唇を舌先で撫で、とろりとした蜜を舐めてしまう。
互いの吐息で混じり合うそこに、濃密な女の匂い。もう、その行為に引きずり込まれているだけで、琴子はまた、入り江の夜のように、自分が自分でなくなっていく感覚に痺れ始めていた。
ああ、あられもない牝になってしまう。
でもそれは琴子だけではない。英児も……。
「もう、だめだ。待てない」
彼はそういうと、口づけていた琴子の背をぐっと逞しい腕で起こし上げ、あのクッションのような大きな枕へと背をもたらせ座らせた。
ブラウスもまだ脱いでいない、そしてどうしてここに座らされたのだろうかと戸惑っている目の前で、英児が急ぐように短パンと下着をいっぺんに脱いだところ。琴子が濃密に零していたなら、彼は熱く硬くなっていた。
彼もまだ上は着たままなのに、待ちきれないとばかりに枕を背に座らせた琴子の膝裏を持ち上げぐっと両足を開いてしまう。
あ、来る。