牛乳と猫スーツ。
「ていうか、ファ○ネルってヤバくないか?」
蓮に聞いた話の続きで、エリーゼが空腹のときに食べ物を取られると、すごく機嫌が悪くなるらしい。
「やっちゃいなさいデ〜ス!!」
エリーゼの言葉に反応して、無数のファ○ネルが飛んでくる。
直樹がとっさに銃で迎撃するが、動きが早い。
「エリィ〜ゼェのパ・ス・タァ〜!!!」
「ヒィィィッ!?」
彩華が半泣きで座り込む。
「大丈夫、彩華さん!?」
「腰抜けちった…。あはは…。」
「マジ!?…って、考えてる時間ないよな。」
「えぇっ!?な、直樹くん!??」
銃を内側の胸ポケットに入れ、彩華を両手に抱えて走る。いわゆるお姫様抱っこだ。
「男の子に抱っこされるの初めてかも…。しかもお姫様抱っこ。」
「自分でやっといてなんだけど、けっこう恥ずかしいから言わないでくれ…。」
直樹自身、女の子を抱っこするのは初めてだ。妹ですら抱っこしたことは無い。
「そうだ!ちょっと銃借りるよ。」
彩華が直樹の胸ポケットから銃を取り、腕を首に回してギュッと密着して撃つ。
「私が攻撃するから、頑張って逃げてね!」
「(逃げてって言われてもな…ただでさえ抱っこして恥ずかしいのに、こんなに密着して…。女の子とここまで密着したのは初めてだ、さっきから心臓が…って何考えてんだ!)」
心の中のモヤモヤをかき消して、直樹は走り続けた。