牛乳と猫スーツ。



「確か、筋肉を鍛える機械だっけ?」





「名前はマッスルバイブレーションだ!!貼るだけで鍛えられる優れものだぜ!」





実際に買う人初めて見た直樹だった。







「おおぉ!スゲェぜ!俺の胸筋に波動が伝わってきたぁーー!!」





ちなみに振動です。






「この勢いなら、午後には米軍の兵隊並みの体になりそうだぜ!!」





効果には個人差がありますし、そんなに早く結果はでません。






とりあえず学食へ行くことにした。






行く途中に見慣れたポニーテールを見つけた。彩華だ。




こちらに気づいて駆け寄ってくる。







「おはよ、直樹くん。」




「おはよう、彩華さん。」




「……?悠斗、なにしてんの?」





彩華が悠斗の方を見る。振り返って見てみると、悠斗は手を双眼鏡のようにしながら、右左に頭を動かしていた。







「朝から並乳見てもテンション上がらねーから、どっかにいい乳がないか探索中だ。」





「あっそ。」と、彩華が呆れた顔をする。流石にいつも怒ると疲れるのだろう。






「んんん!?2時の方角にいい乳発見!!現在こちらに接近中!」





その方角を見る。






「あれ?あの人って…。」



どうして悠斗は気がつかないのだろう?
悠斗を見ると、手の双眼鏡はやや下を向いていた。







なるほど、胸しか見てないんだな…。




その人物は、さらに近づいてくる。






悠斗はまだ手で双眼鏡を作ったまま、顔を見ようとしない。





「おおおぅ!!近くで見ると迫力が…。D、いやEはあるかもしれん!!」
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