牛乳と猫スーツ。
「それが遺言でいいのね?」
「この声は…。まさか、あ――――」
ドスッ!!
鈍い音と同時に悠斗が目の前から消えて、グランドの端の小さな森へ吹っ飛んだ。
「おはようございます!雪さん。」
彩華が挨拶する。
「彩華、おはよう。」
黒髪を払い、答える。
素晴らしい蹴りだ。ちなみに今日は薄い青色だった。(なにかは想像にお任せします。)
「今日は朝から会議が入ったから、先に部室に行っておいて。」
「ラジャー。」と敬礼する彩華。
「次狼(じろう)に部室の鍵を渡してあるから、一緒に行って。今日やる事は次狼に伝えているから、たぶん、いつもの場所にいると思うわ。」
「校舎裏の花壇ですよね。でも、次狼さんは会議出なくてもいいんですか?」
首を傾げて質問する。
「そんなに大した会議じゃないからね。副会長は1人でいいし、部活も指示する者がいないと。ただ資料整理があるから優華を借りるわよ。」
「わかってす、今朝聞きましたから。」
そうと頷き、こちらを見る。
「直樹くんね?昨日は急いでいて話ができなかったから。昔から悠斗に話は聞いていたわよ。」