牛乳と猫スーツ。
ブンブン顔を横に振りながら言うので、銀色の長いポニーテールが犬の尻尾のように見える。
鯖と書かれたTシャツにスパッツ姿の彩華だった。
「なんで…ゲホッ…アヤカがいるノ…?」
いきなりタックルを受けたので、咳き込みながらエリーゼが言った。
「ポニテレーダーが反応したんだよ!」
【ポニテレーダーとは、彩華の特殊スキルの1つ。本来はおもしろいことに反応するが、今回のように直樹と誰かが行き過ぎた行動をすると反応することがあるのだ!】
「口移しなんてしなくていいの!そんことするの映画やドラマだけだよ!」
「そうなノ?ユウトがしてくれって言ったケド…。」
「あんなバカの言うことなんて聞かなくていいから!!」
「夜に騒ぐんじゃない!」
一喝されて、彩華とエリーゼが恐る恐る声がした方を見る。
そこには制服姿の蓮が立っていた。
「エリーゼ、ちゃんと髪乾かしな。」
「Oh!そうだったネ!おやすみ、レン〜。」
「ああ、おやすみ。」
小走りでエリーゼが自分の部屋に帰って行った。
「さてと…。」
目線を彩華に向ける。
「姉貴……。」
「やれやれ、この子は…。」
蓮が熱で意識が朦朧としている直樹の上半身を起こす。
「薬だ、飲めるだろ。」
直樹に薬を飲ませて、ゆっくりと体を寝かせる。
「後は任せるよ。」
「え…?」
「看病してあげな。」
蓮は彩華に微笑みながら言う。