牛乳と猫スーツ。
30…子ども心。
直樹の風邪が治った次の日、連休3日目。
たまの連休なので、学園に残っている寮生は少ないそんな日のこと。
昼に起きた直樹が牛乳を片手にブラブラ歩いていると、グラウンドの方から騒ぎ声が聞こえた。
なんだろうとグラウンドへ向かい歩いていると、前方3メートル地点にコンッという音と共に何かが落ちてきた。
拾い上げるとペットボトルロケットだった。
落ちてきた先を見ると、遠くの方で2つのシルエットが見えた。女生徒の制服を着て、2人とも髪は長く、右はストレート、左がポニーテール、同じ銀髪で太陽の光を浴びて、眩しいくらいに輝いていた。
ポニーテールの女の子が飛び跳ねながら両手を振っている。直樹がロケットを持って歩いて行った。
「直樹く〜ん!」
「彩華さん、それに会長も。」
落ちたロケットを蓮に渡す。
「直樹もするか?」
渡されたロケットを片手で持って、それをクルクル回す。
「はあ…。でもなんでロケット?」
「ん?なんかスカッとするから。」
真顔で子どものような理由を言った。