牛乳と猫スーツ。
食べ始めようとしたとき、忍が見ていることに気付く。
「ん?どうした?」
「直樹、それは何………?」
直樹が食べようとしていた物を指差しながら聞いてきた。
「これ?チャーシューだけど。」
直樹が注文したのはチャーシューメン。
この学食のチャーシューメンはチャーシューが分厚く多くて人気なのだ。
「私のより大きい…………。」
自分のラーメンに入っているチャーシューを見ながら呟く。
「俺のはチャーシューメンだからな、チャーシューがメインみたいなものだし。」
「………………………。」
不覚…。といった表情で自分のチャーシューを箸でつついている。
「やれやれ…。」
チャーシューを4枚ほど忍のラーメンに入れてあげる。
「あ……。いいの…………?」
「いいよ。なんとなく予想してたから。」
忍が満面の笑顔になる。
食べ終えて廊下を歩いていると、後ろから笑い声が聞こえてきた。
「あっはっはっは〜!!」
振り返ると、ダンベルを手と足に付けて車輪代わりにして四足歩行みたいな悠斗の上に彩華が乗っていた。