牛乳と猫スーツ。
彩華の右手にはジョン(クマの人形)左手にはナタリー(ウサギの人形)を持っている。
いわゆる1人遊びである。
「えっ…?なんで……優華と……直樹くんが………部活に…行ったんじゃ……?」
彩華がブルブルと小刻みに震える。
「いや、牛乳プリンをいただきに……。」
どうすればいいかわからずに、優華を見る直樹。
「姉さん……。」
目を細めて頬を赤くする。
「(萌えてる!?姉の普段見られない可愛らしい姿を見て萌えていらっしゃる!!)」
直樹が心の中で解説している間に、彩華の目が徐々に潤んできて…。
「うわああぁぁぁぁああん!!お嫁にいけないよぉぉ〜!!!」
「(うわぁぁ、マジ泣きだ……。)」
泣きじゃくる彩華を優華があやす。
彩華が泣き止むのに10分ほどかかったが、優華はその間はずっと萌えていた。
「ゴメンね〜、取り乱しちゃって…。」
「いや、こっちもゴメン。」
「まさか姉さんがいるとは思わなくて…。」
3人で牛乳プリンを食べながら話す。
食べ終わり、寝かせている悠斗が気になったので男子寮に帰る。
直樹を見送り、彩華が部屋に戻ろうとしたとき。
彩華のケータイが鳴る。
「兄貴?えっ、今から?」
…………………。
…………。
……。