牛乳と猫スーツ。
1…ヒールで乗らないでください。
2…幼児の手の届くところに置かないでください。
3…武器にしないでください。
4…動かなくなったら太陽の光を当ててください。
「どの項目にも違反してないのに、どうして!?――――――ん?」
紙の一番下、かなり小さな字で書かれていたものがあった。
注意…このエアーボードは体重30キロまでです。
「詐欺だぁ〜〜!!」
説明書を丸めて地面に叩きつけた。
「直樹〜!エアーボードはどう?」
知佳が笑顔で話しかけてきた。
「この詐欺師め…。」
「ちぃはちゃんと言ったわよ。」
「小声で言ってたのか…。」
「そんな残念な直樹に良い物をあげよう。」
知佳の手には何かの液体が入ったフラスコを持っていた。
「これを飲めば体重を減らせるよ。」
「なんですか、その絶対飲んではいけない薬の勧め方は…。」
「まぁ、飲みなさい!ちぃの薬はテロメアに異常はないから。」
直樹の口にフラスコを押し付けて、薬を強制的に飲ませる。