牛乳と猫スーツ。
逃げる悠斗を、真里香が追いかけて行った。
「大丈夫なのか…?」
「大丈夫、大丈夫〜。よくやってるから。それより君、会長の弟子の直樹くんだよね?」
「うん。たまに悠斗達と訓練してるから、挨拶に来たんだ。阿部直樹、直樹でいいよ。」
「おう!俺は4番隊・隊長、塩沢(しおさわ)海だ。海でいいぜ。」
互いに握手する2人。
「直樹が悠斗と真里香をくっつけてくれたおかげで、風紀委員はかなりいい雰囲気になったぜ!」
「いや、俺がくっつけた訳じゃ…。」
「いやいや、直樹のおかげさ。おっ、戻ってきた。」
走ってきた時とは逆の方から、真里香が動かなくなった悠斗を引きずって歩いてきた。
「仲直りしたみたいだな。」
「ええ、私以外に興味がないんだって〜!ねぇ?悠斗。」
悠斗の腹を踏みながら言った。
「うがぁぁ!?そ、そう!そうだ!真里香以外の女に興味ない!」
「あはは!仲良いな〜!」
海が笑う隣で、直樹は苦笑いしていた。
【学生寮・中庭テラス】
日の光も強くなり、テラスで食事をする人も多くいた。