牛乳と猫スーツ。
47…苦手なモノはなんですか?



とある休日の朝、生徒会室には生徒会メンバーと直樹と彩華がいた。






「チェックメイト。」




長い銀髪を左右に1つづつ団子にした蓮がチェス版に置かれた黒のクィーンを動かして、白のキングをチェックする。





全風紀委員合同訓練の数日後に蓮は女の体になっていた。






「負けました…。」




ガクッとうなだれているのは彩華である。負けたせいか、長いポニーテールに元気がないように見える。






「ああ…やっぱり団子もいい。」




直樹の前でお茶を飲みながら、蓮の髪型に熱い視線を送る菫。いつも女バージョンの蓮の髪型をいじっているが、今回はかなりよくできたらしい。






「いいと思うだろう?」




すごく幸せそうな顔をして直樹に聞いてくる。






「は、はい。」




とりあえず同意しておいた直樹だった。






コンコン。




不意にノックが聞こえた。






「どうぞ〜!」




元気よく招き入れる彩華。




「なんで彩華が答えんの?」




「いいじゃん!もうすぐ私が言うようになるんだから!」




えっへんと胸を張る彩華。







「せめて一回、私にチェスで勝ってからにしてくれ…。」




大きな溜め息を吐く。






「ちぃーす。」




入ってきたのは、小さな袋を持った海だった。
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