牛乳と猫スーツ。
「海か、仕事の報告を頼む。」
「了解ッスよ、会長。男子寮で物音がするって言うんで調べたら、ネズミでした。」
袋から大きなネズミを出す。
「え?」
ネズミを見た彩華が徐々に青ざめていく。
「イヤァァァァァ〜ッ!!?」
生徒会室に彩華の悲鳴が響いた。
………………。
………。
…。
「ううっ…ひっく…うぇ…。」
「彩華さん、大丈夫?」
泣きじゃくり抱きつかれている直樹は、彩華の頭を撫でてあげる。
「彩華はネズミが苦手か。」
茶菓子を食べながら菫が言う。
「好きな人なんていないよぅ〜!!」
「なぜだ?ピカ○ュウだぞ?」
「リアルピカ○ュウはイヤだよ!!」
「確かにイヤだね…。」
彩華の言葉に何度も頷く直樹。
「菫さんは何が苦手ですか?」
「私か?そんなことを聞いてどうする。怯える私を見たいのかい?」
直樹の隣に座り、怪しく笑う。
「うわぁ〜ん!恐いよぅ、直樹くぅ〜ん!」
直樹に抱きつき、菫は普段の声とは思えないくらいの高い声を出す。
「なにをしてるんだ…。」
呆れながら見ていた蓮が呟く。
「会長は苦手なものはなんです?」
「私に苦手なものなんてないよ。」