牛乳と猫スーツ。



「(こんなときにか!?)」



服の上から心臓を押さえ、歯を食いしばり痛みを耐える。





立ち上がろうとしたとき、ロボットの右手が真横にあった。まるでビンタをするかのように、蓮を吹き飛ばす。壁に激突して、蓮はその場に倒れる。






「おやおや、かなり悪化してますね。もって後1年と言ったところですか?」




笑みを浮かべながら言う。






「ぐ…。ゴホッ、ゴホッ!」




蓮は血を吐きながら咳き込む。






「私には理解できませんね、命を削ってまで誰かのために戦うなんて。」



「理解されるつもりもないし、されたくもない…。」




なんとか立ち上がろうとするが、腕に力が入らず、立てない。






「そうですか。」




ロボットの口が開き、巨大な銃口が出てくきて、エネルギーをチャージする。




「終わりです。」




小林がトリガーを引く。




「シロォォォォ!!」




蓮の声に反応して、バイクが無人で走り出し、蓮は飛び乗って光線をギリギリで避ける。



………………。



………。



…。






直樹達は出口を目指して歩いていた。
< 868 / 1,131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop