牛乳と猫スーツ。
「そうそう、直樹くんは会長権限で強制参加で〜す!」
「さすがは私が見込んだ会長ね!早速準備に取りかかるわよ〜!!」
遥が部屋を飛び出して行った。
「ハルカ、速いネ…。」
「恋する乙女は、いつも全力なんだよ。」
エリーゼの隣で沙織が腕組みしながら頷いていた。
「私も準備を手伝ってきますね。」
優華も部屋を出て行った。
「私達も準備に行きましょうか。」
「そうだな。」
真里香と悠斗も部屋を出て行く。
「それじゃ、行きましょ〜!!」
彩華がエリーゼと沙織の手を引いて行った。
……………………。
…………。
…。
「花見って聞いてたけど、ここでするんだ。」
紙コップに入ったオレンジジュースを飲みながら直樹が呟いた。
今いるのは、さっきまで蓮と一緒にいた中庭である。
「いい場所でしょ〜!」
彩華がコーラを一気飲みする。直樹達の周りには蓮や直樹、園芸部が植えて育てた色とりどりの花が咲いている。
「まあ、確かにいい場所だ―――」
不意に左肩に重みを感じる。見てみると、遥の顔が目の前にあった。