牛乳と猫スーツ。



「うわぁぁぁ〜!!」




聞き慣れた声が聞こえた。彩華が全力疾走で渡り廊下を駆け抜けて行った。






「こんにちは、直樹さん、悠斗さんに真里香さんも。」




優華達が歩いてきた。





「優華達が来たってことは、こっちは安全ってことね。」




真里香が安心したように微笑む。





「さすがに渡り廊下にセットするのは意地悪すぎますから。」




クスッと優華が笑う。





「そうなノ?」




首を傾げながら言うエリーゼの言葉に、全員が固まる。





「まさか…エリーゼさん、セットしたんですか?」





「サオリがその方がリアルって言ったカラ。」




エリーゼ以外の全員が沙織を見る。





「沙織……お前、後どこにセットしたんだ。」




「なんだ直樹、怖い顔をして。とりあえず出入り口…それとゴールが体育館なんて聞いていなかったから、体育館にもセットしたぞ。後は…。」





「まだあるのか!?」




………………………。




……………。




……。






【屋上】






そこには元生徒会メンバーがいた。




「なかなか楽しいイベントじゃないか。」





「イベントじゃないわよ。訓練よ、菫。」




隣で笑う菫を呆れながら雪は見ていた。





「ワイヤーの取り付けが終わったぞ。」




次狼が体育館にワイヤーを引っ掛けて、屋上の落下防止の柵に取り付ける。





「簡単だったな、やはり屋上は見逃していたようだ。」




笑みを浮かべながら言う菫。
< 893 / 1,131 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop