牛乳と猫スーツ。



「みんなどこ行くの?」




首を傾げながら言う彩華。






「どこって、体育館ですよ、姉さん。」




「どうして?ここは炎出ないよ。」





「はぁ?もうすぐ出てくるわよ。あんたが映像装置をセットしてきてって言ったから、ここにもセットしたわよ。」





腕組みしながら遥が言う。






「へ?」





「もしかしテ、アヤカは高みの見物をするつもりでしたカ?」





「生徒会長なんだから、率先して活動に参加しないとな。蓮だってちゃんと参加していただろう?」





沙織が言い終えると同時に部屋が真っ赤になる。




「そんな〜!?に、逃げろ〜!!」




慌てて逃げる彩華だった。




……………………。





……………。





………。






直樹達は下ではなく上を目指していた。一階出口が生徒で溢れかえっているからである。







「どうすんだ、直樹?」





「渡り廊下を使おう。まだこっちは炎が出ていないし、安全に行けるはずだ。」





どうやら炎は時間差で出てくるようで、直樹達がいる場所には炎が出ていなかった。
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