海と君と俺。
午前、9時。
「結依ちゃーん」
キッチンにいるらしいバイトリーダーさんから、くぐもった声で名前を呼ばれる。
キッチンに足を運ぶと、
知らない人がいた。
「結依ちゃん、こないだちょっと話したかもしれないけど、あ、話してないかもしれないけど、今日からこの人、山崎遥くんが朝の時間帯になるから面倒みてあげて?」
「あ、はい。」
「じゃあ、よろしく、ハルくんも頑張りなさいよアンタ!」
「はーい」
絶対に、リーダーの阿久津さんからはそんなこと話された記憶はなかった。
よろしくってなにが?!
新人研修ならほかの人がやるはずだし、、、あれ?よく見れば見たことあるきもしなくはない。
「あ、あの、今までクローズだったんですけど、学校の関係で朝になりました。」
私のハテナマークを取り除くかのように素っ気なくその人は言い放つ。
感じの悪い人。
それが 山崎 遥 (haruka) の第一印象。