アニマルマジック

「よかったんじゃねーの?」ソファーに座っている南斗兄ちゃんが私たちの話に乗り込んでくる。

「俺は、桃子があいつと別れてくれてやっと安心したよ」私は味噌汁に手をかける。

「お兄ちゃん、竜二くんいい子よ?」お母さんはやっぱり竜二のことをえらく気に入っていたみたいだ。

「そうか?金髪だしピアスやたらついてるし。ただのヤンキーだろ。お袋はもう少し見た目で判断してもいいだろ」

そう、お母さんは絶対見た目で判断しない。だからお母さんの知り合いにはいろんな人がいる。一番びっくりしたのは竜二みたいにヤンキーみたいな人。

あの時は目が点になった。まずどこで知り合いになったのか…いろんなことを聞いたのを覚えてる。

でも心配することもなくリビングから聞こえてくるのはお母さんとその人の笑い声。

今でも時々連れてくるけどまるで別人。お母さんと一緒にいすぎてお母さんに取り込まれたのか髪の毛の色も真っ黒でピアスもお洒落で可愛いもの。

服も優しい感じでびっくりした。でもとにかくお母さんは人を疑うことをあまりしないし優しさの塊でできたような人だ。

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