世界の果てまでキミと一緒に。




「酷いな……」



藤堂の話を聞いて、口から溜め息と共に出た言葉。


人ひとりの命なんて何とも思っていないなんて……。


人間のする事じゃない。



「なぁ、藤堂。桜子の母親は桜子を水瀬夫婦に預けた後、行方不明になってるみたいだが、実父や実母の事で何かわかってることはあるか?」


「そうですねぇ……」



藤堂は紙に目をやり、紙を捲りながらそう言った。



「桜子さんの実母は、もうこの世にはいません。桜子さんを水瀬夫婦に預けた後、自殺してます」



自殺……。


桜子の実母は、どんな思いで自ら死を選んだんだろう……。


不倫相手のせいで、人生を狂わされたと言っても過言はない。


俺は机の上で組んでいた手にギュッと力が入る。




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