世界の果てまでキミと一緒に。
書斎を出て、廊下を挟んだ斜め向かいの側に桜子の部屋はあった。
部屋のドアを開ける。
ドレッサーの前に座っている桜子。
傍には綾乃がいる。
サーモンピンクの春らしいワンピースに白のボレロ。
薄くメイクをしていて、長い髪は軽く巻かれている。
本当に20歳か?と疑いたくなるような大人っぽい桜子に俺の胸がドキドキと煩かった。
桜子は俺を見ると、頬を少し赤く染め、俺から目を逸らした。
「千尋様?どうですか?」
傍にいた綾乃はニコニコと微笑みながら俺にそう聞いてきた。
「あ?う、うん……」
本当は何か言ってやりたい。
でも何も言葉が浮かばず、ただ返事をしただけだった。