甘いkissを君にあげる
『ここはね、お母さんもお父さんも居ない子たちが集まるところなんだよ』
『私、お母さんもお父さんも居るよ〜??』
『もう、いないよ』
彼女は私より大人で、どこか寂しそう。
『どうして?』
『捨てられたんだよ。あんた』
『どうして‥?』
『‥‥いらないから』
耳にこだまする言葉。
いらないってことは
捨てられちゃうってことってコトくらい、幼い私にもわかってた。
私、いらないの?
それでもまだ現実がよくわからなくって、何も考えずに生きてきた。
気がつくと小学5年生になってて、お母さんもお父さんも私を迎えに来ない。
高学年になってやっとこの場所が
私の居る場所がどういう所かわかった。
――児童養護施設。