わかれあげまん
「オイ!そこのベビっち…星崎柚!!」
最早女子高生たちにもみくちゃにされて悶えてる哉汰が必死に声を投げてきた。
ひっ
と反射的に哉汰を見て、更に熱を持つ頬。
「ぼさっとしてないで助けろ!」
「…し、知らないし!」
震える声で返せば、さらには意味不明に急ぐ鼓動に居たたまれず柚は、
「じゃ、じゃあ、あたし今日はこれで失礼します!」
とスタッフルームのドアノブの方へと身を翻した。
「お;ちょ、待てって!」
とまた縋るようにまた飛んできた哉汰の叫びを背中で受けながら、柚は逃げるようにスタッフルームを後にし、外へと飛び出した。