わかれあげまん
どっちにしても、
コレでほんとのほんとに“好きになってはいけない人”なんだって事、再認識できたし!
よかったんだ!これできっと!
「ふあああああっ!よーし!気合いだっ!」
柚は拳を空に突き出して思いっきり伸びをした。
吸い込まれそうな空に向かって伸びた柚の小さな右の拳と、絆創膏の貼られた左の拳の間を、
綺麗に色づいた紅葉たちが、秋の終わりの冷たい風に翻弄されるように、
ヒラヒラと儚く舞っていた。