わかれあげまん



何で脱いでんだ…俺。


おぼつかない疑問のまま、のろのろとカットソーを拾い上げ袖を通すと、ベッドから立ち上がった。


体がだるいし喉もひどく痛む。


やっぱこれは風邪だな。





ひとまずそのまま座卓の前に再び腰を下ろし、デニムのリアポケットを探って煙草の箱とライターを取り出し卓上に置いた。


土鍋の脇に手紙。


その上に見慣れたUSBメモリが置かれていて哉汰はハッとした。



これは。



…ああ、そうか。


研究所に置き忘れたの、彼女が持っててくれたのか。





そう思い巡らせた直後に、まるで強烈な電光がスパークを散らすようなビジョンが哉汰の脳裏を過ぎった。


















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