わかれあげまん




上気した、やるせない表情で自分を見上げる潤んだ瞳。


速い息づかいの合間に、「藤宮くん」と切なく自分を呼ぶ、蕩けるように甘い声。


密着した肌は熱く、吸い付くように滑らかで。


ひきつるような小さい悲鳴と同時に仰け反った、すべらかな喉。



そこに唇を滑らせるのは。










見開いたままの目をどこともつかない場所に視線を置き、



「う…そだろ。」



と哉汰は茫然と呟いた。


ゆっくりと顔の前に持ち上げた掌を開き、 凝然と見てから目を細めた。




ありえない…


俺、…抱いたのか?



あの人を。








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