わかれあげまん
「は?って…。悠長な男だなあ、全く。…お前課題プランニング、渡良瀬さんに一回も報告してないんだって?篠田教授、頭抱えてたぞ?プランニングが出てないんじゃ評価以前の問題だって。」
「な…」
何?
プランニングなら10日以上も前に渡良瀬の学部内アドレスに送信したはずだ。
プラン提出はメール添付でいいと渡良瀬本人もガイダンスで説明していたし…
なのにどういう事だ?報告がないって。
某然とデスクに投げた視線を上げ、哉汰はすぐにその結論に辿り着く。
そうか、あの男。
俺を陥れるつもりなのか。
星崎柚を利用する妨げになる人間を、この大学から追い出すつもりだとしたら…
「…バッカじゃねーの?あの男。」
マスクをゆっくりと外しデスクに置くと。
「なに?どしたって?」
「いや、なんでもない。ちょっと教授んとこ行ってくる。」
哉汰は笑み混じりにそう返すと、ヒップポケットから取り出したフラッシュメモリをポンと掌で弾ませ掴んでから立ち上がり、再びVD部屋をあとにした。