海の記憶に残る恋
ふいにまゆがシンジの顔に自分の顔を近づけてきた。




そして、シンジの顔を覗き込んだ。




「ねえ、本当に大丈夫?顔色悪いよ」




シンジは何も言わず、じっとまゆの目を見つめた。




まゆが目を閉じた。




シンジはまゆの後頭部に手をまわし、唇にキスをした。




数十秒後、手をはずして唇を離し、大丈夫だよ、と言った。




しかし翌日、シンジは簡易休憩所を休んだ。




二日酔いがひどく、とても働くどころじゃなかった。




店長に電話し、従業員用の宿泊施設で休むことになった。
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