ライフ・フロム・ゼロ

FOUL



ナカは、いつもみたいに
にこにこしながら
私の向かいに座った。

そして、いつもみたいに
ミルクティーを頼む。


「そんでサヤ、どうしたの?
 風邪だったの?」


ナカが顔を覗き込んだ。


「…うん、まぁ」


くりくりした子供みたいにまっすぐな瞳。

ふわふわした茶色の髪、
ピンクのカーディガン。


「そっかー、寒いもんね。
 んで、会おうって言ったの?
 なんかあったの?」


「………」

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