西野くんの偽カノジョ



走って辿り着いた場所は、誰もいないちょっと埃っぽい図書室だった。


もう嫌だ。



叶わないことなんて最初から分かってたはずなのに。


片思いでもいいと思って、好きになったのに



いつの間にかもっと好きな気持ちが大きくなってきちゃって



他の人のことを見ないで


他の人と話さないで


…って醜い気持ちが出てきちゃってる。



どうしてどうして



こんなに好きになっちゃったんだろ。



胸が痛いよ。



「ぐすっ…ふぇ」



もう涙は止まらなかった。










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