キミがいた夏~最後の約束~
プロローグ




『幸せな人生を』




君が最後に言った言葉




耳の奥に今でも残る




甘く、儚く

消え入りそうなその声




瞼を閉じれば鮮やかに浮かぶ

キミの笑顔




ぎこちなく

少しはにかんだその笑顔の下で




キミはどれだけのことを


一人で抱えていたんだろう?



そして

俺の隣にいたキミは




一度だって

幸せを感じていたんだろうか?



< 1 / 378 >

この作品をシェア

pagetop