キミがいた夏~最後の約束~
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しばらく、携帯電話はスカートのポケットから世話しなく着信を知らせていた
何分かに1度の割合で揺れていたけれど
やがてそれはピタリと止んでしまった
どうしよう…
スカートの上から水が染みて壊れてしまったのだろうか?
手で携帯電話をスカートの上から触ろうとした
けれど体がうまく言うことを利かない
ボーっとする目だけを動かして辺りを見渡してみたけれど、木々は相変わらず激しく揺れていて人の気配はない
そろそろ家に帰ろうかな
お父さんも落ち着いているだろう…
お風呂にでも入って冷えた体を暖めなくては
でも体がどうしても動かない
立ち上がることができない
どうしよう…
私の居場所なんて誰も知らない
だれも助けになんて来てくれない
そもそも私は助かる価値のある人間なんだろうか
ああ…
これが最後なら
せめて
先輩の声が聞きたい
橘先輩の声が…
「美鈴!!!!!」