キミがいた夏~最後の約束~
私は少し崩していた足をきっちりと整えて背筋を伸ばすとトビーさんと都さんに向き直る
「夏休み中、ずっと働きます、お給料も要りません
お父さんにもちゃんと居場所を伝えます
だからここに置いて下さい、お願いします」
私は深く深く頭を下げた
この人たちにどれだけ迷惑をかけただろう
そしてこれからもかけ続けるかもしれない
そのことを思って深く頭をさげていた
「美鈴ちゃん…顔をあげて…」
都さんの優しい声が聞こえて
私は頭をあげて都さんに向き直った
「私も…美鈴ちゃんとお父さんは少し離れて暮らした方がいいと思う…
美鈴ちゃんとお父さんはお互いに依存してしまっていて…冷静な判断ができていなくて…
それが悪いって言ってるんじゃないの…ただもう少し違う方法を考えなくちゃね?」
そう言って微笑む都さん
ああ…
私はいい人達に恵まれたな…
ううん…私の力じゃない
全部、橘先輩の力だ
橘先輩がいてくれたら
私はこの暗闇の出口を見つけられるかも知れない
私が隣にいる橘先輩の方を見ると
そこには安心したような橘先輩の笑顔があって
私もそれに答えるように笑って見せた