キミがいた夏~最後の約束~




ウエットスーツに包まれた細いけれどよく引き締まっているであろう体


チョコブラウンの少しウェーブがかかった濡れた髪をかき上げながら
後ろ手で声援に答えるその人




「「「キャーーー!!!」」」





学校のアイドル『橘先輩』





その毎日繰り返される定番の光景に少し飽き飽きしながら目線を前に戻す



もちろん私は橘先輩を見にきている訳ではない



けれどきっと見ていることになっているのだろう



別にかまわない



その方が都合がいい



声援をおくらないまでも前を見て、遠くでサーフィンしているその人を観察してみる





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