キミがいた夏~最後の約束~





「美鈴…名前で呼んで…」




そう言って橘先輩がそっと私の胸に顔を埋める



するとチョコブラウンのフワフワウェーブの髪が



私がずっと触れたかった髪が目の前にあって



私は夢中で橘先輩の頭を両手で包み込んで頬をよせていた



「渚……」



止めどなく溢れる涙



「渚……」



夢が叶ったよ



もう充分だよ



ずっと触れてみたかったこの髪に



触れただけでもう充分私は幸せ



心残りは無くなった





私の最後の願い



あなたと初めて逢ったあの日から



あなたの髪に触れてみたかった







< 355 / 378 >

この作品をシェア

pagetop