空を見上げる皇帝ペンギン。
流石にネックレスで周防くんに首を絞められるだなんて嫌。
ピタリと動きを止めると「ハムスターみたいだ」って笑われた。
カチャカチャと留め具に手こずっている周防くん。
ちょんちょんと首に触れる手がくすぐったい。
「ハムスターは嫌だな…、産んだ子供食べちゃうこともあるんだよ?」
「見かけによらず、凶暴だな。」
「なるんなら、ペンギンが良いな。」
周防くんの手が離れた。
私の首元には小さな花がぶら下がっている。
その小ささが、その値段分の重たさと輝きを持っている。