空を見上げる皇帝ペンギン。
気休めの言葉は誰かを傷つけるかもしれない。
それでも、私は。
「ありがとう、周防くん。」
「ん。」
「好きだよ、」
「ん。」
「好き過ぎてどうしようも無いの。」
「ああ、」
「周防くん、あのね、」
「緋睡、愛してるよ。」
人間に生まれて、周防くんの傍に居られて幸せだと思う。
甘い蜜を吸う為に、人は努力する。
唇が重なる。いつの間にか服が肌蹴られていて、鎖骨に唇が当たる。熱い、溶けてしまいそう。どうすれば良いの、と無意識に口にしていて周防くんが苦笑するのが見えた。
「緋睡には、ずっと笑ってて欲しい。」