空を見上げる皇帝ペンギン。
友達が遠慮がちに、こちらを見るのに手を振った。
またね、も無かった友達とは地元は違うし、私は大学の近くに一人暮らしをする予定。
もう会うことも無いね。
お金を置いて、部屋を出て出入り口へ行くと、もう周防くんは居なかった。
帰っちゃったかな。
ありがとう、と言ってないんだけどな。連絡先も知らないから、もう会うことも無い。
ふう、と息を吐いたはずなんだけど溜め息が出た。
外はもう真っ暗で、3月の夜は肌寒くて思わず身を竦めた。
階段をトントンおりていくと、長身で茶髪の後ろ姿。