空を見上げる皇帝ペンギン。

友達が遠慮がちに、こちらを見るのに手を振った。

またね、も無かった友達とは地元は違うし、私は大学の近くに一人暮らしをする予定。

もう会うことも無いね。

お金を置いて、部屋を出て出入り口へ行くと、もう周防くんは居なかった。

帰っちゃったかな。

ありがとう、と言ってないんだけどな。連絡先も知らないから、もう会うことも無い。

ふう、と息を吐いたはずなんだけど溜め息が出た。

外はもう真っ暗で、3月の夜は肌寒くて思わず身を竦めた。

階段をトントンおりていくと、長身で茶髪の後ろ姿。



< 28 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop