空を見上げる皇帝ペンギン。
さっき居た人と同じオーラを放つものだから、私は幻覚を見ているのかと自分を疑う。
隣に行って、顔を覗き込めば、やはり、
「周防くん。」
「あぁ、遅かったな。普通に出れて来れたか?」
「ま、待っててくれたの!?」
言った後に少しの後悔。私は一体何を、そんなことあるわけ無かろう。
「暗くて、危ないだろう?」
「…ありがとう。」
顔に熱が集まるのが分かる。さっきまで、肌寒いと思っていたはずなのに。
そして、やっと私は気付く。
カラオケで男子に話しかけられて苦手だと思ったのは間違いで、周防くんじゃないからだったんだ。