空を見上げる皇帝ペンギン。
「本当に本当に、ありがとう。」
思えば、この人は、周防くんにしか吐けない嘘で私を救ってくれた。
「別に、そんなに感謝されることじゃないんだ。」
尊い、よりも愛しい。
周防くんは歩き出した。私もその少し後ろを歩くと、歩調を合わせてくれる。
隣を歩くこの人は、明日になったら知らない人になるんだろう。
沢山のフラッシュを浴びて、テレビにも映って、ルックスも良いから陸上だけじゃなくて、芸能事務所も放っておかないだろう。
「外部、もしもの話って好きか?」
恐ろしく脈絡の無い話に顔を見上げると、目が合った。