空を見上げる皇帝ペンギン。

「大学の先輩か?三枝さん。」

「ううん。桃葉ちゃんと近江くんていうね、同学年の、」


くるり、と窓から周防くんに視線を向けると目が合って少し驚いた。赤信号といえ、前を向いていなくても良いの周防くん。

何かを言いたいような顔をしているから、うん?と首を傾げる。周防くんは苦笑いをして、青信号に変わったから前を向いた。


「桃葉ちゃんと、オウミくん、か。オウミくんとは同じ学部なのか?」

「ち、違うよ!学部も違うし、近江くんと桃葉ちゃんは付き合って…は無いけど。」


何を焦りながら話しているんだろう、私は。



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