空を見上げる皇帝ペンギン。

「どうぞ。」

後ろから聞こえた声にどこかホッとして、家に入った。荷物は寝室に置いておくから、とボストンバッグを運んでくれた周防くん。

「ありがとう。」

手を洗って、リビングのテーブルの近くに座って、考える。眠るか、どこかに行くか。

周防くんが、ミルクティーのたっぷり入ったマグカップを持ってきてくれた。早速一口、ごくりと喉を鳴らして飲む。


「甘く無いけど、砂糖入れようか。」

「ううん…、大丈夫。」


冷や汗タラリ、だ。

違うの周防くん。甘くても甘くなくてもそれは全然構わないんだけど…。

これは最難関かも。



< 99 / 215 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop