私は一生、蛍を見ない
私は幼い頃からとにかく大きな音が恐い。洗濯機や掃除機の音すら苦手な私に言わせればゲーセンの騒音なぞ人間の聞く音ではない。よって私はクラスメイトや部員達にゲーセンに誘われても光の速さで断り続けてきた。雷もそのことは承知のうえだが、うっかり失念していたようだ。
「………行くトコねーな…」
結局私は家と学校の往復以外、行く所なんてないのだ。
「………よし!」
しばらく考え込んでいた雷が急に大声をあげた。
「俺についてこぉーい!」
ウキウキとスキップでもしそうな足取りで自転車置き場に向かう。
使った的など、弓道場の後片付けは、私と雷の二人に任せて帰ってしまうのを心苦しく思ったのか、他の部員が済ませてから帰っていたので、弓道場入口の鍵をかけ、慌てて雷を追い掛けた。
「ちょっと待て!職員室に鍵返してくる!」
自転車置き場に向かって私の前を歩いている雷に言う。
「あ、そうか!いーよ、俺、返してくっから、先に自転車置き場行ってて」
振り返った雷が私から鍵を受け取ろうとする。
「?いーよ、私行くよ?」
何故に私が持っている鍵をわざわざ雷が返しに行こうとするのか疑問に思っていると
「コンパスの差。俺が行って、美紅を追い掛けた方が早い」
「〜〜〜っか〜〜〜〜〜!!」
あまりにもシツレイ極まりない雷の発言に一気に頭に血が上る。頭から湯気が出そうだ…!今なら機関車〇ーマス並に汽笛を噴き上げながら目ん玉をぐりんぐりん回せる。
「んだとぉ!?そりゃ私がコロポックルだとでも言いてぇのか!?」
…因みにコロポックルとはアイヌの伝承に出て来る小人のことである。
私は幼い頃から体が小さいことを気にしている。身長を聞かれたら『150cmにちょぉ〜っと足りないくらい』とごまかしているが実は146cmしかない…号泣
「いや、誰もそこまで言ってないって。単純に実際問題、そっちの方が早いと思っただけだよ。」
「〜〜〜わかったよ!そのかわり!遅かったら承知しねぇ!フルボッコにしてやっからな!」
私は悔しいやら腹がたつやらで雷に怒鳴りながら鍵を渡した。
「………行くトコねーな…」
結局私は家と学校の往復以外、行く所なんてないのだ。
「………よし!」
しばらく考え込んでいた雷が急に大声をあげた。
「俺についてこぉーい!」
ウキウキとスキップでもしそうな足取りで自転車置き場に向かう。
使った的など、弓道場の後片付けは、私と雷の二人に任せて帰ってしまうのを心苦しく思ったのか、他の部員が済ませてから帰っていたので、弓道場入口の鍵をかけ、慌てて雷を追い掛けた。
「ちょっと待て!職員室に鍵返してくる!」
自転車置き場に向かって私の前を歩いている雷に言う。
「あ、そうか!いーよ、俺、返してくっから、先に自転車置き場行ってて」
振り返った雷が私から鍵を受け取ろうとする。
「?いーよ、私行くよ?」
何故に私が持っている鍵をわざわざ雷が返しに行こうとするのか疑問に思っていると
「コンパスの差。俺が行って、美紅を追い掛けた方が早い」
「〜〜〜っか〜〜〜〜〜!!」
あまりにもシツレイ極まりない雷の発言に一気に頭に血が上る。頭から湯気が出そうだ…!今なら機関車〇ーマス並に汽笛を噴き上げながら目ん玉をぐりんぐりん回せる。
「んだとぉ!?そりゃ私がコロポックルだとでも言いてぇのか!?」
…因みにコロポックルとはアイヌの伝承に出て来る小人のことである。
私は幼い頃から体が小さいことを気にしている。身長を聞かれたら『150cmにちょぉ〜っと足りないくらい』とごまかしているが実は146cmしかない…号泣
「いや、誰もそこまで言ってないって。単純に実際問題、そっちの方が早いと思っただけだよ。」
「〜〜〜わかったよ!そのかわり!遅かったら承知しねぇ!フルボッコにしてやっからな!」
私は悔しいやら腹がたつやらで雷に怒鳴りながら鍵を渡した。