純情☆デビル
「雫、いきなり何すんだよ!」


頭を擦りながら立ち上がった粋羅君が、関波君に食って掛かる。


関波君は右手にクッションを持っていて、何だか怖いオーラを放っていた。


何が起きたのか全く理解出来ない私を見て、新菜が囁く。


「今彼が、粋羅君をクッションでブン殴ったのよ」


「え!?」


ブン殴った!?


だから関波君、クッション持ってるの!?


バッと関波君を見上げると、腕を引っ張られた。


「粋羅……コイツお前みたいなテンション高いナンパキャラ、苦手なんだよ。まだ名乗って無いヤツもいるし、もうやめとけ」
< 178 / 467 >

この作品をシェア

pagetop