純情☆デビル
「……関波君、私ね、寺辺………」


「寺辺 早耶――――…だろ?豊平に自己紹介してるの聞こえたから」


オレは本当の事を言っただけなのに、寺辺はパァァァ~~~っと顔を輝かせる。


「キャーーー!!関波君に名前、覚えて貰っちゃったーーー!」


両手を組んで跳び跳ねてる寺辺を、オレは口を開けて観察していた。


なんで寺辺、あんなに喜んでんだ……?


呆然のオレに、正信がコソッと耳打ちした。


「あのな雫、早耶ってミーハーって言うか………カッコイイ男が好きなんだよ。我慢してやってくれ」


…………カッコイイ?
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